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冬は必ず春となる

 26日の金曜日、今年になって初めて雪が降りました。幸いに、子どもたちは、24日の水曜日から木曜日にかけてチュウリップの球根を埋め終えました。
 「何色のお花がいいですか」とたずねますと、Sちゃんは「ピンクとあか!」と言って2個球根を取りました。「一人、一個づつですよ」と言うと「じゃあ~ ピンク!」と言って中庭のプランターに球根を埋めに行きました。Mちゃんは「あか!おかあさんが あかすき」、Aちゃんは「ママ ピンクほしいから Aピンク」、Rちゃんは「Rしろ!」、そしてSちゃんは「みどり!」といいました。「緑のチュウリップってあるの~」とききますと「ママといっしょに みた いっぱいあった」とSちゃんは話してくださいました。
 「チュウリップ 好きな子!」とききますと、Mちゃんが「Mちゅうりっぷすき かわいいから いろんないろがあるから」と言うと、Rちゃんが「ばらのほうがいいよ いいにおいするから」、するとAちゃんが「バラ すきなんだけど とげとげがあるから さくらのほうがいい ふゆのつぎ はるとなつは あったかいけど あきとふゆは あったかくないよ さくらは あったかいときさく さむいときは さかないよ」と話し、毎朝お散歩に行くサンランベール公園に咲くお花の話になりました。
 当園の理念に「個性の尊重」というのがあります。この概念を子どもたちに理解していただくために、目に見えて、手で触ってきたサンランベール公園のお花を例にとって話します。寒い冬に、むっくりと頭を出すチュウリップや、よーく見ると茎と枝の間に芽を出しているバラ、そして葉っぱが散って枯れてしまったような枝に何時の間にか芽をつけているさくらの木、そのたびごとに「よ~く見てごらん、寒いときに準備をしているのよ」と子どもたちに注意を払ってその芽を見つけていただきます。
 「それぞれの花は、咲く時期も、形も、匂いも違いますよね。でも、冬は必ず春となるように、自分の番になるまで懸命に準備して、必ず来る自分の番の時、自分で納得するきれいなお花を咲かせ、そして見る人をも楽しませてあげます。私たちも一人ひとり違うのです。お友達が何か上手にできたときは誉めてあげます。自分も上手にできる事がありできる時があるのです。そのとき、みんなから誉められます。」と自らを輝かせ、人々のために尽くしていける生き方を話しています。
 子どもたちが早い時期から人間の個性を尊重するような精神、寛容の精神をもって、価値観の形式、態度、行動の様式並びに生き方を身につけていけるよう保育を進めています。
 雪の降った金曜日、Aちゃんは「おそと みようよ あのちゅうりっぷ おめめでてるかな~」と。
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