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友をつくる

 フランスでは9月1日から新学期が始まりました。文房具がスーパーマーケット等の売り場を占め、必要文房具リストを片手に持った親が子どもと一緒に売り場周りを回っていた姿も見られなくなった昨今です。
 前々月に「うちの子は現地校に行くのがいやでお迎えに行くと泣いているのです。フランス語が分からないので苦しいのでしょうかねえ、どうしたら泣かないで行ける様になるでしょうか」と、相談を受けました。「クラスの中で気の合うお友だちを見つける事です。親がまず率先してクラスの親と仲良くしていこうとの気持ちを持って、話しかけていく様に努力して下さい。我が子のお誕生日にはクラスの子も呼んであげて下さい。自分が変われば相手の心も変わっていきます。途中に何があろうが、嘆かず、焦らず、へこたれず、自分らしく断固として朗らかに我が子の為に関わり抜いて下さい。」等、話し合いました。
 9月半ば、週一回水曜日に日本人幼稚園に通園する当人に「フランスの学校は楽しいですか」と尋ねますと「たのしい!」と笑顔でお返事が返ってきました。「お友だちはできましたか」と聞きますと「ウン」、「お名前は?」、「・・・ちゃん!」、「え!何と言うお名前?先生聞き取れなかったのでもう一度教えて!」「ウ〜ン、わすれちゃった!」と言ってニコニコしている当人でした。
 現代社会において他者と関わりを持って、深めていく事はとても大事な課題です。どんな課題も、誠実な振舞をもって挑戦していけば、そこから、未だかつてない「可能性」を引き出し、「希望」を創りあげることができます。逆境のなかで希望を創るのが教育の力です。お母様の勇気ある努力が子どもに伝染し、深い深い闇に、明るい希望の太陽を昇らせたのです。お母様おめでとうございます! この大逆転に教育の真髄があり、ロマンがあるのです。

 

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