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安心安全の園

 パリ日本人保育園幼稚園の平成27年度卒園式は3月9日に挙行されます。園児たちは卒園されるお兄様、お姉様に贈るメッセージ書きをはじめ、お式の練習に励んでいる昨今です。3歳児でひらがなのかけない子は、先生が点々で下書きをしてそれをなぞって書いてくださっています。「せんせい かけたよ!」と、満足の喜びの声が響きます。先生方は放課後手作の卒園記念アルバム制作におおわらわです。
 今年の4月から小学校に入学されます園児たちは、1月29日に日本人小学校の体験学習に参加しました。Mちゃんは「はやくいきたい! ランドセルも にほんにいって かってきた!」と、嬉しそうに話してくださいました。Sちゃんは「すごい おおきかったよ はやくいきたいな」と、嬉しさを隠しきれず両手で大きな輪をかいて話してくださいました。サンカンタンヌにあるパリ日本人学校へ既に行ったことのある5歳のYちゃんは「おにいちゃんと いっしょにいった おおきすぎて まいごになるんだよね」と、ニコニコ顔で話してくださいました。
 当園はクッキング活動でも使用する調理室、フランス語習得を希望される保護者の為の語学教室が有ります。園児たちの活動場所もゆったりとし天井が高いのでボリュウムも有ります。衛生や安全の抜き打ち検査も有り、教職員はじめ保護者の協力のもと各機関から合格をいただいております。パリにある日系の園では一番の安心安全な園であることを自負しています。それでも子供達は早く巣立ちたいのです。Mちゃんのお母様は「大きな小学校を見てしまったから早く行きたいのですよね」と、子供達の大きくなりたい、伸びていきたいという気持ちを話してくださいました。
 毎年の卒園式頃に思い出すのは3月11日の東日本大震災です。この日が卒業式であった者達のことです。尊い命が失われながらも残った者は勇気を出して友の分まで生きてきたこの5年間。目が潤むのは私一人ではありません。パリでも東日本大震災5周年パリ追悼式を3月11日の18時に行います。去年のパリテロ事件同様に、自分だけの安心安全は考えられません。人と人とが絆を創り、育み、共生していく中でグローバルにその波を増しながら誰も止めることのできない大河の流れになっていくことを祈っています。
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